2017/08/31
楽しいはずのゴルフもコンペの幹事を任された途端、「心配事も多くなったし、やることも目白押しで楽しむ余裕がない…」という声をよく耳にします。
本当にそうでしょうか?コンペの幹事をそつなくこなし、さらにプレーにも集中できたらゴルフを2倍楽しめる!と言っても過言ではありません。
ここでは、コンペ幹事を任された人が初めにしておくこと、準備段階、そして当日にすべきことと時系列に沿って紹介。これを読めば、幹事とプレーの両立を軽やかにこなせるようになるはずです!
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まずはコンペの大枠を決めましょう。その際にポイントとなるのが、「いつ、どこで、誰が、いくらで」という「3W1H」の視点です。
最も重要なのが日程です。毎年、決まった日程に開催しているという場合もあるでしょうが、そうでなかったらコンペの最重要人物の予定に合わせます。候補日をなるべく多くヒアリングしておきましょう。
初夏や秋のベストシーズンは混み合いますので、直前の予約にならないようご注意を。
どのゴルフ場で開催するのか?は参加者の満足度を大きく左右します。
まず気に留めておきたいのが、特定の会員への優遇がないパブリックコースより、メンバーシップコースを選んだ方が無難だということ。
あとは参加者の実力や年齢層で判断します。今はコンペ予約のサイトも充実しているので、それらのサービスを利用するのも手です。
場所と日時は動きませんが、参加者は増えたり減ったり未定がいたりと管理が最も大変です。
ある程度、参加の意思が固い人たちを「コアメンバー」とし、諸々の決め事はコアメンバーの意向を聞きながら次々に進めてしまうのが滞りなく幹事をしていく上で重要です。
続いて予算の部分です。プレー代とパーティーや賞品代に充てる参加費の総額で考えます。
妥当な金額は参加者によって大きく変わります。
会の目的を考えて、「安く設定してたくさんの人に参加して欲しいのか」「ある程度高くして、参加者を絞るのか」方向性を定めましょう。
「3W1H」でコンペの大枠が決まった後、当日を迎えるまでにやることもたくさんあります。
以下に、ポイントを挙げていきます。
参加者が大方出揃ったら組み合わせを考えます。
公平性を期してクジなどで決めることがありますが、よほど参加者の実力や経験が似通っているケース以外は、しっかりバランスを考えて選んでやる必要があります。
「初心者を各組に振り分ける」「エチケットリーダーになれるような経験者も振り分ける」「コンペの最重要人物や幹事は1組目に」「プレー後の支度に時間がかかる女性チームも前半の組に」といったポイントは覚えておいて損はありません。
ルールは事前にきっちり固めておきましょう。
ハンディキャップの算出方法の一つである「ダブルぺリア方式」(新ぺリア方式)は現在、コンペにおけるスタンダードと言えます。
「6インチOK」、「ワングリップOK」「完全ホールアウト」といったローカルルールも明文化しておきます。
ハンディについても上限の数値を設定しておくと良いでしょう。
最近はメールやSNSでの伝言が増えていますが、参加者の年齢層や立場などによってはきちんと書面で伝えなければならないケースが出てきます。
出すタイミングは早過ぎても紛失等のリスクが高まるので、1カ月前程度が良いでしょう。
逆に言うと、それまでに移動手段といった詳細も詰めておく必要があります。以下に案内状に書くべき項目を挙げます。
□開催日
□会場、アクセスマップ
□集合時間、集合場所
□参加費、プレー費
□メンバー組み合わせ表
□ルール
□当日の流れ
□注意点
□連絡先(幹事、会場)
参加費の中から飲食代や雑費を除いた額は各種賞品に充てます。
賞品は参加者のモチベーションを左右する大きな要素であり、ひいてはコンペ自体の質にも関わってくるので
しっかり予算を組んでおきたいところ。
かさばらない商品券などの金券系は使い勝手が良いものの、インパクトに欠ける部分があります。
「ディズニーリゾートご家族で招待!」「松阪牛&飛騨牛のセット!」「ネスカフェバリスタセット&IPad miniプレゼント!」といった具合に、参加者を刺激するような魅力的な賞品を揃えましょう。
なお、賞には以下のものがありますが、幹事が新たに自由に考えて大丈夫です。
□優勝、2位、3位
□ドラコン賞
□ニアピン賞
□イーグル賞
□バーディー賞
□ブービー賞
□ブービーメーカー賞
□ベストドレッサー賞
□珍プレー賞
□フォトジェニック賞
□初心者なのによく頑張ったで賞
などなど
基本的にゴルフは朝早いものですが、コンペ幹事の朝はそれ以上に早くなります。
集合時間の2時間前には会場入りして準備を始めましょう。
参加者を迎え、プレーをしながらパーティーの準備を進め、パーティーでは司会をこなし、終了後は会計報告…。
クタクタになるかもしれませんが、全てがうまくいけば充実感に満たされるはずです。
会場が遠方であればあるほど参加者は早めに家を出るため、集合時間よりも早く到着する傾向があります。
幹事が2時間前に会場入りしても、時間がたっぷりあるわけではないことを肝に銘じましょう。
まずはゴルフウェアに着替えて、挨拶がてらゴルフ場の関係者と簡単な打ち合わせをします。
確認すべきなのは、開会式をする場所、パーティー会場、それらの動線、精算方法、送っていた荷物があればその保管場所などです。
次に受付の設置に移ります。参加者のリスト、筆記用具、お釣り、領収書などを用意しましょう。
なお、受付を幹事が兼ねると動けなくなってしまうので、事前に受付を引き受けてくれる人を探しておくのが吉です。
また、パーティー会場のセッティングは済んでいても、用紙の貼り付け、飾り付けや賞品の搬入などは朝のうちに進めておきます。
当日の朝は幹事宛に様々な突発的な連絡が入ります。
連絡を受けた後、しかるべき人に伝言する必要も多々出てきますので、スマホで連絡を受けてもメモが取れるよう筆記用具とメモ帳を常に携帯しておくと安心です。
集合の1時間前から参加者が集まり始めます。
受付を任せた人とともに参加者を元気よく迎え入れましょう。
ここで重要なのが、できるだけ多くの参加者と顔を合わせておくことです。
「わざわざ連絡を入れるまでもないけど、近くにいれば伝える情報」というのを参加者は持っています。
その中には実は重要なものが少なくありません。積極的に人の前に出て、その日の空気感を掴みましょう。
開会式は手短に済ませたいところですが、最低限「主催者挨拶」「幹事からのルール・当日の流れの説明」「始球式」の3点は押さえておきましょう。
幹事は司会をすることが多いので、要領よく式次第を進めていきます。
それが終われば、あとは幹事もプレーに専念です!
プレーが終了したら、スコアをエチケットリーダーから集めます。
ゴルフ場側が集計することが一般的ですが、自分達でする場合は迅速に作業を行います。
そして、事前に決めていた各賞の受賞該当者を決めていきます。
同時に、パーティー会場の準備に漏れがないかをしっかりチェックします。
パーティーでは幹事が司会を行うことも多いですが、人前でのトークに慣れている仲間がいるならその人に任せておくとかなり余裕が出ます。
パーティーは幹事の挨拶、主催者の挨拶、乾杯、表彰式(受賞者からのコメント)、歓談、締めの挨拶という流れが一般的。
もちろん幹事自ら司会で盛り上げるのも良いですが、司会と参加者達を円滑につなぐ役割に徹することができれば、より質の高いパーティーとなるでしょう。
幹事の仕事は当日だけで終わるわけではありません。
コンペ幹事は会計を兼ねることが多いので、集めた総額や使途、繰越金などをしっかりと報告しておきましょう。
その際、当日の写真をアップロードしておくと喜ばれます。
また、次の幹事が決まっている場合、自らが作成した資料などの一式を次の幹事にまとめて送付すると引継ぎがスムーズです。
最後に、幹事の役割を全うする上で気を付けておきたい点を列挙します。
コンペが恒例になっている場合、前任の幹事に時間を作ってもらってヒアリングすると有益な情報が聞けます。
反省点はもちろん、盛り上がった企画などがあれば参考にしましょう。
コンペのキーパーソンである重要人物や主賓がいる場合、本人や秘書に状況を随時報告しておくと、万一方向性がずれたときに傷が浅いうちで済みます。
ゴルフのコンペだからと言って、ゴルフ場の中のことだけを考えては片手落ちです。
特に駅から遠く、車でしか集まれないような会場を選んだ場合、誰が車を持っていて誰と乗り合わせるのか?
といった細かい部分まで幹事が指針を決めなければなりません。
予算が限られているからと賞品のグレードを下げると、参加者からの不満が募りがちです。
もちろん、賞品に予算をかけ過ぎて参加費が高くなるのは本末転倒ですが、予算のなかで最も魅力的に見える賞品を探し出すのも幹事の役割です。
コンペの幹事が当日、体調を崩して参加できないと現場は大混乱してしまいます。
ふらふらの状態で参加しても役割を全うできません。くれぐれも体調には気を付けましょう。